【ママのビタミン】アトピー性皮膚炎について

アトピー性皮膚炎について

-プロアクティブ療法のご紹介-

 アトピー性皮膚炎は、かゆみのある湿疹が、慢性的に良くなったり悪くなったりを繰り返す病気です。正常な皮膚は、皮脂膜によってバリア機能が保たれており、外部からのさまざまな刺激が入ってこないようになっています。ところが、アトピー性皮膚炎の皮膚は、このバリア機能が低下しているため外部からの刺激が簡単に皮膚の中に入ってきてしまい炎症が起きて様々な症状が現れてしまいます。アトピー性皮膚炎が乳児に多いのは、皮膚の機能が十分に発達していないため、成人と比べてバリア機能の異常が起こりやすいからです。

アトピー性皮膚炎の治療とは?

アトピー性皮膚炎では、炎症のない状態を続けて、皮膚のバリア機能を回復させるために①薬物療法、②スキンケア、③悪化要因の対策の3つが治療の基本です。現在のアトピー性皮膚炎の治療の主流は、保湿剤とステロイド外用剤及びタクロリムス外用剤を必要に応じて組み合わせて使用し、スキンケアを行うことにより、必要な薬剤量を低減し副作用の発現を抑制していくかというところに主眼が置かれています。

プロアクティブ療法について

アトピー性皮膚炎では、ステロイド外用剤を数回使用することで、早期に痒みがおさまり、見た目もきれいになっても、皮膚の奥ではまだ炎症がくすぶっていることがあります。こうした再燃しやすいアトピー性皮膚炎に皮膚の奥の炎症がなくなるまで、皮疹の有無に関わらずステロイド外用剤やタクロリムス外用剤を漸減しながら使用するのが、現在主流となっているプロアクティブ療法です。症状の存在しない時期にも適宜ステロイド外用薬を塗布するので一見薬剤の使用量が多く見える治療法ですが、再燃するアトピー性皮膚炎では長期的にはステロイド使用量を減少することができます。

ステロイド外用剤の塗り方

症状の急性期は、皮膚炎により皮膚の表面がデコボコとなっているため、たっぷりと患部にのせるように塗る必要があります。皮膚がしっとりして、テカってくるぐらい塗った後にティッシュが貼りつくのが目安となります。実際に塗る際は、擦り込まずに、皮膚の溝を埋めるように塗るようにします。

現在、アトピー性皮膚炎の治療手段は多様化しており、新薬も開発され、治療の選択肢は確実に増加しています。一方、民間療法に関連した情報がインターネットなどで氾濫していますが、民間療法の有効性について十分な科学的根拠がないことが、ガイドライン等で示されています。アトピー性皮膚炎の増悪や症状の再燃を防ぐためには専門医から説明を受け、納得した上で治療にあたることが大切です。

参考資料:アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2021((公社)日本皮膚科学会・(一社)日本アレルギー学会編)

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