ランサムウェア感染を防ぐため、また感染時に被害を最小限に抑えるための対策を以下にまとめます。
※ただし強力なハッカーに本気で狙われたら政府機関ですら太刀打ちはできないのが一般的な常識です。
それを理解したうえで、コストなどに見合った対策をするしかないのが現状です。
1. 感染を防ぐための対策
A・E・F については当社(カラフル)にて対応を行っております。
事務局様では B・C・D の対応を行うようにセキュリティー強化に努めてください。
A. 定期的なバックアップ
- 重要データの定期バックアップ: オフライン環境またはクラウドへ定期的にデータをバックアップします。
- バックアップデータは分離保管: オフラインまたは物理的に分離されたデバイスに保存し、ランサムウェアから保護します。
B. OS・ソフトウェアの更新
- 最新バージョンの適用: OS、セキュリティソフト、アプリケーションを常に最新に保ち、脆弱性を修正します。
- 自動アップデートの有効化: 更新の漏れを防ぐため自動更新を設定します。
C. セキュリティソフトの導入
- 信頼できるウイルス対策ソフトウェア: ランサムウェア検出機能のあるセキュリティソフトを導入し、常に有効にします。
- 定期スキャンの実施: 定期的にフルスキャンを行い、不正なファイルを検出・削除します。
D. メールとWebのセキュリティ対策
- 疑わしいリンクや添付ファイルを開かない: 出所不明なメールや添付ファイルは開かず、送信元の確認を徹底します。
- フィッシング対策: フィッシングサイトを識別するブラウザ機能やセキュリティ対策ツールを活用します。
E. ネットワークとアクセスの管理
- ファイアウォールの設定: 不審なアクセスをブロックするため、ファイアウォールを有効にします。
- 不要なリモートアクセスの無効化: RDP(リモートデスクトッププロトコル)などの遠隔操作機能を必要時のみ使用し、不正アクセスを防ぎます。
F. 権限管理
- 最小限の権限で運用: 管理者権限を必要としない作業では、一般ユーザーアカウントを使用します。
- アクセス制御: ファイルやフォルダに対し、不必要なアクセス権限を制限します。
2. 感染時の対応策(三重薬さまの対応)
A. ネットワークの切断
- 感染が疑われたら即座にネットワークから切断: 他のデバイスへの拡散を防ぐため、LANケーブルやWi-Fi接続を解除します。
B. 専門機関への相談
- セキュリティ専門業者や公的機関へ連絡: ランサムウェア被害を専門とする組織(JPCERT/CC、警察のサイバー犯罪対策部署など)に相談します。
C. 身代金の支払いを避ける
- ランサムウェア犯罪者に支払わない: 支払いが行われてもデータが復元される保証はなく、犯罪の助長につながります。
D. 感染端末の復旧
- バックアップデータから復旧: 安全なバックアップがあれば、システムを初期化しデータを復元します。
- 復号ツールの活用: セキュリティ企業が提供する無料の復号ツールが利用可能な場合があります。
- 例: No More Ransom プロジェクト(無料の復号ツールを提供)
E. 被害状況の調査と再発防止
- 感染経路の特定: 被害発生の原因を特定し、同じ脆弱性を再利用されないように対策を強化します。
- セキュリティ教育の実施: 社内・組織内でのセキュリティ意識向上のためのトレーニングを行います。
3. まとめ
ランサムウェア感染対策の基本は 「予防」 と 「バックアップ」 です。万が一感染した場合は冷静にネットワークを切断し、専門機関に連絡することが重要です。組織や個人が継続的にセキュリティ対策を強化し、リスクを最小限に抑える努力を続けましょう。